基本は食の安心・安全から
  ■基本は、口に入れる食材の安心・安全から

「食」に関する生活習慣康復法の基本は、食品の安心・安全の確保です。
 食品は口から入り、食道・胃・十二指腸を通り小腸・大腸で消化吸収されるため、毒物や微生物など危険なものが入ってくると、その影響は人体に直接出てきます。急性なものであれば、一部は口に入れた時にすぐに吐き出したり、嘔吐や下痢となって排出されたりすることもあります。細菌性の食中毒では潜伏期間があり、数時間から数日後に発症します。
 しかし、慢性のものでは徐々に身体に影響(健康被害)が出てきます。また、食品事故で命を落とすこともあります。

 食材の表面に付いたものなら、ほとんどの毒物(化学物質、放射性物質など)や微生物は洗浄剤などで洗い流すことができます。洗える食材はしっかりと洗浄、過熱できるものはしっかりと火を通すなど、日ごろ私たちにできる予防は、私たち自身がしっかりと行って、できるだけ危険性のあるものを体内に入れないことが生活習慣康復法の基本です。
 そのためには正しい知識を身につけることも重要です。野菜や果物などの農作物の農薬は水では落ちにくいものです。特に無農薬や減農薬をうたっている生産物は、農薬の使用回数を少なくするため高性能の「添着剤」を含んでいるものが多いようです。水では落ちません。これは、雨で流されてしまわないようしっかり添着させる必要があるからです。ですから、焼成カルシウムなどのpHの高い食品洗浄剤を使ってしっかり落とす必要があります。もちろん、二次汚染とならないよう、環境にやさしい原料の洗浄剤を使うことはいうまでもありません。

「食の安全」とは、具体的な危険が食品から物理的に排除されている状態を言う場合が多く、その情報が確かならば、問題なく食することができるはずです。
 しかし日本国内では「食の安心」という言葉も使われています。「安心」は、言葉としてみると“心配や不安のない主観的な心の状態”と言えるので、軽視される傾向にありますが、その判断は間違っています。安心とは、「安全」に関わっているもの全て(人も含む)に対する信頼感なのです。